wandering landscape
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カテゴリ:books( 65 )
「真昼の花」 / 角田光代 (著)  
a0020009_2392440.jpg暇をみて古本屋で見つけては手当たり次第に読んでいる角田さんの本。なんとなく、短編がいいなぁと思う。
この本は、あてもなくバックパッカーとしての旅を続ける孤独な女性の話「真昼の花」と、絆のかたちがちぐはぐな家族のなかにいる"わたし"を描いた「地上八階の海」2編が収められている。

それぞれの主人公たちは、決して好きになれないタイプの人間なのに、どこか自分に似ている。それを見つけてしまうから嫌なのかも知れないな。
暖かいようでいて冷たい。
それは愛のようみにえながらほんとうはすごく冷酷だったり。
自分の中にある矛盾を冷静に眺めながら、でも結局そこから目をそらすように生きている曖昧さが自分をさらに孤独にする。
廃屋に惹かれ、そこに足を踏み入れることを望む感覚は、孤独を自分で選び、それをひそかに愉しんでいる感覚に似ている。
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by yucco_mini | 2007-07-08 03:07 | books
「 トリップ 」 / 角田光代 (著)  
a0020009_2258753.jpg自分でないものについて考えるとしたら、それはほとんど想像だ。
たとえば、もうすぐ4歳になるやんちゃな女の子をもつ専業主婦で、旦那は仕事人間であまり家に帰らない30代後半の女について。あなたはどんなふうに考える?
やり甲斐のある仕事をして日々の充実を感じてるひとからみれば、そう、すごくつまらない人生を送ってる女かもしれない。
日々の生活のために自分の時間を捨てて労働する者からみれば、三食昼寝付きの優雅な有閑マダムかも知れない。
ええ歳こいてロックとかファッションとかロディとかボビーとか言ってるちょっと痛い女(笑)かもしれない。
何を軸にして考えるかによってずいぶん変わってくるよね。
仕事、学歴、友人関係、趣味、見た目、家族構成・・・。情報の量によっても変わってくる。

この作品はわたしにとってすごく興味深いものだった。
正直、とても重要だなと思った。

短編集であるが、すべての物語が誰かで繋がってる。小さな街のできごとや風景。
ファンタジックでリアル。せつなくて哀しくて、でも穏やかで淡々としていて。

何がリアルなんだろう?誰にとって、どんな思いや状況がリアルなんだろう。
全部がファンタジーのようで、でも全部がリアルなんだと思う。
それを判断できるのはその人生を生きる者でしかない。
しかし幻想か現実かを選ぶことなんてできない。たとえその人生を選べるとしても。
この作品の中には幻想と現実のあいだをふらふらと彷徨うひとが出てくるが、
それがいちばんリアルだったりする。

毎日毎日、時間に追われているような生活をしているひとが読むといいかも。
知らず知らずのうちにひとつの世界の中に自分を閉じこめて過ごしているようなひとが、
この作品の中の、この街にトリップしてみるべきだと思う。
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by yucco_mini | 2007-05-28 23:54 | books
Courtney Love by Hedi Silmane /  Portrait of a Performer
a0020009_23303074.jpgこれ、すごく気になってる。欲しい。
エディ・スリマンが撮ったコートニー。
でも高い・・・
amazonでも買えるみたいだけど。
誰か買ってみて?(笑)
でもすごく良いと思う。たぶん。
もう表紙がいいし。
ジャケ買いでGO!GO!な感じ。
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by yucco_mini | 2007-02-12 23:31 | books
EYESCREAM (DECEMBER 2006)
a0020009_23453473.jpg今更な感じですが。
音楽ライターをしてる友人から
「オカルトボビー満載やで」というメールをもらって
初めてこんなのが出版されてることに気づき
こないだやっとこさ買いました。
ファン的にはあんまりオカルトじゃなかったけど
(もっとスゴイ時があるので)
というか、むしろ少し、
「かっこいいわ~ボビ☆」ぐらいの。
一般的にはオカルトなんでしょうかねぇ。

内容はボビーと北村信彦(HYSTERIC GLAMOUR)は仲良しなのよ!っていう感じ。

そういえばわたしも偶然、1ヶ月くらい前にもの凄く久しぶりにヒスのお店に行ったのだが。
もうさすがにこの歳では着れませんわ~っていう感じの服が多くて。(わかってたけど)
でもデニムとかジャケットはなにげに素敵でちょっと欲しいと思ったけれど。
おとなしく携帯ストラップだけ購入。あと、彼にウォレットチェーンを薦めてみました。
娘には・・・子供服、高すぎる!
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by yucco_mini | 2006-12-15 23:55 | books
「HUGE」 Special Issue - Dior Homme -
a0020009_23503266.jpgわたしは決してお洒落が上手ではないが。
お洒落な人やものを見るのがすごく好き。
女性の服やかわいい小物を見るのももちろん好きだけど。
どちらかといえば男性のファッション誌をみるのが好き。
なぜだろう。カッコイイのが好きなんだと思う。

ミーハーだけど、今、いいのはやっぱりディオールオム。
というかエディ・スリマン!
あの前回のスキニーなパンツスタイルはかなり好きだった。
いや、みんな好きでしょ!ロックな乙女は!
で、久しぶりに買った。こんな雑誌
わたしってこんなんでもテンション上がる女。
ちなみにボビー・ギレスピーが表紙の最新刊を捨ててこっち買いました。ごめん、ボビ。
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by yucco_mini | 2006-08-10 23:58 | books
「最後の家族」 / 村上 龍(著)  
a0020009_04548.jpgなんだかとてもいい話だった。
物語の進行は角田光代さんの『空中庭園』と同じ。家族それぞれの視点で出来事が綴られていく。
物理的にはばらばらになっていくのだが。このばらばらはこの家族にとって、信頼と尊敬の、希望に満ちたまとまりのかたちである。
「自立すること」が人と人との関わりあいのなかで一番成熟したかたちなんだとあらためて感じさせられる。「家族」という密着した縁のあいだではことさら。
「人は人を救うことなんかできない」このフレーズは村上龍の作品に何度も登場する。
この強引でぼやけたフレーズがこの作品ではもっと具体的に展開される。
「他人を救いたいいう要求と支配したいという要求は実は同じ」
「親しい人の自立はその近くにいる人を救う。一人で生きていけるようになること、それだけが結果的に誰か親しい人を救う」
ひとつにまとまって暮らしていても、中身がこの家よりもばらばらな家族は世の中にあふれているだろう。
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by yucco_mini | 2006-05-16 00:04 | books
「愛と幻想のファシズム」 / 村上 龍(著)  
a0020009_0413270.jpg分厚くて字がぎっしりなこの上下巻。連休中になんとか読破。やっと。
高校生の頃、村上龍作品(特に「コインロッカー・ベイビーズ」)が大好きだった。
この本が単行本で出版されたのは大学生の頃だったが、
その時は上巻だけ買って挫折。テーマ(政治経済)が堅すぎて。
でも。もっと早くに読んでおけばよかった。
そうだ。この重さ。これが好きだったんだ。と思い出してしまった感じ。
来たな・・・自分の中にまた、きれいにやってきた気がする。
a0020009_0414257.jpg村上龍作品は久しぶりだったけど、相変わらず濃くて残酷で優しい。
魅力的な人物のキャラクター。彼らの意識を辿る快感。
ストーリーじゃなくて言葉。彼らによって語られ、または語れないままである言葉たち。
文庫版のあとがきで、この物語の主要登場人物3人(冬二、ゼロ、フルーツ)が『コインロッカー・ベイビーズ』の、キク、ハシ、アネモネの生まれ変わりである、と作者自身が書いているのを読んで、
「ああ、そうか。」と思った。もう泣いてしまいそうやな。
そして今週末は古本屋に『コインロッカー』を買いに行くはず。オレ。
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by yucco_mini | 2006-05-11 00:42 | books
「The Catcher in the Rye」/J.D.サリンジャー(著) 村上春樹(訳)  
a0020009_016196.jpgこの物語を読んだのは3回目。過去2回はもちろん野崎孝さん訳。
1回目はたしか10代後半で2回目は20代前半。
思い入れもないし、別に好きじゃなかった。だいたいあんまり覚えてなかったし。
そして今回。すごくおもしろかった。好きな本になった。
でも、それは村上春樹さんの訳で読んだからというわけじゃないと思う。
村上さん特有の、情景を想い浮かべながら読むこちらの意志に沿うような、ぴったりとした空気感や雰囲気を纏う言いまわしは、読み進む過程をスムーズにしていたとは思うが。
野崎さんのほうでその後にぱらぱらと読んでみても思いは変わらなかった。
タイミング、としか言いようがない。
そしてそのタイミングは人それぞれだと思う。

若い頃に読んだらおもしろかったんだろうとか、歳を取ってから読んでも影響されないとか。
そういう評論のしかたで語られる事が多い物語だけれど。
それは違う、と、わたしは思った。
ホールデンの魅力というのは時間軸を超えた別のところにある。
共感するとかしないとかの問題でもないと思う。
ぜんぜん魅力を感じないならば、それはきっと先に何かを期待していたか、
ある程度まえもって、無意識のうちにこの物語の価値みたいなモノを自分の中に持ったまま
読んでしまっているのではないかと思う。
わたしの最初の2回はたぶんそうだったのだろう。
それか、おもしろいと思った今のわたしになにか問題でも?

ホールデンがつく悪態のうち半分は、大人たちや、つまらない世間の価値観に対してだけれど、もう半分はホールデン・コールフィールド自身に対してのもの。(いや、ほとんどかも)
頭の切れる人間というのはたいてい、生きていくいろんな場面で自分を守ったり楽にするための"ずるがしこさ"も備えているのだが。
もう救いようがないくらい、ぐるぐるぐるぐる自分の中でもがくホールデンのその姿は、少年期の純粋さがもたらす何物でもなくて。
それはやっぱりいつの時代もとても眩しい感じで、恋しくなったりするものなのだ。
・・・オレって、乙女~。
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by yucco_mini | 2006-03-16 00:16 | books
「4TEEN」 / 石田衣良(著)  
a0020009_0401536.jpg家にあった(彼が買ったのだろう)ので読んでみた。14歳の少年4人のちょっとせつない青春物語。
軽い。と思ったのは、これの前にオースターの「ムーン・パレス」をまた(まるでライフワークのよう)読んでいたせいだと思う。
あのすごく哲学的な解釈や言い回しのかたまりのあとでは羽のように軽い読みごたえなのであった。
ええと。それはべつにだめという意味ではない。とてもいいお話。
よくわからないのは「新潮社のヤングアダルト作品」というカテゴライズ。書いてる人が?はたまた読む人が?そしてヤングアダルトとは何歳ぐらいのこと?
まあ、そんなことはさておき、きっとこの物語の少年くらいの歳の子が読むのがいいのだろう。
でもわたしぐらいにもたまにはいいよ。清々しい風が吹く感じ。(もう淀みまくってるからね)
読み終わってカバーを外してから気付いたけど、直木賞受賞作です。
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by yucco_mini | 2006-02-28 00:38 | books
「Concorde」 / WOLFGANG TILLMANS  
a0020009_1245844.jpgよくコメントを残してくださるまりさんが、空ばっかりアホみたいに撮ってるわたしにこの写真集を薦めてくれた。
ヴォルフガング・ティルマンスは、もともとファッション・カルチャー出身の写真家らしいのだが、この「concorde」はその名のとおり、コンコルドをアホみたいに撮っている写真集。
飛行場で、住宅街で、線路脇で。飛んでるの見つけたら撮りましたという感じ。
それにしてもこの本、ボケーっと眺め続けてしまう。時間も忘れて。
日常の中の非日常。古典的な風景の中の未来的なもの。なんてことはないのに、この不思議な写真の世界。
もちろん空の占める割合が多いのだが、その色彩が幻想的。
少し陽が傾いたオレンジの空に飛び立つコンコルドが美しい。
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by yucco_mini | 2006-02-25 01:21 | books