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「体の贈り物」 / レベッカ・ブラウン(著)  柴田元幸(訳)
a0020009_0202363.jpgどうしよう。
この小説について何かを書こうと思えば、果てしなく書ける気もするし、何も書けない気もする。

自宅でエイズで死んでいく人を世話するホームケア・ワーカーの話。状況、人物(患者)を変えて11編に別れている。短編集のような長編のような。連作小説。
この内容を読んだだけで、この本を手に取るのを止めようと思う人はたくさんいるだろう。本当はわたしもその一人だ。

訳者の柴田元幸さんによるあとがきから引用。
・・・「善意はわかるけど、正直言って陳腐な物語」を想像してしまう。でもその想像は違っている。この本は、下手をすると底なしに陳腐になりかねない題材を扱っていながら、少しも陳腐になっていないと僕は思う。そしてそれは本当に驚くべきことだと思う・・・
読んでいて涙が出るものとは少し違う。
もっと張りつめた、でもすごくやさしくて。そして何よりも、もっと深いところにある。
シンプルに正確に語られる、感動や共感を強要するような働きかけのまったくない文体。
この完全なるリアリティに呼び覚まされる不思議な感覚は読んでみないとわからない。
原文で読んでいるわけじゃないのに。柴田元幸さんの素晴らしさにまた感動。
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by yucco_mini | 2005-04-27 00:20 | books
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