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わたしのはじめての村上作品、「羊をめぐる冒険」。
文庫が出始めた時、本屋で表紙のイラストが気に入って手に取った。 中3~高1の頃。 当時はこんな小説初めてだと思った。 すごくびっくりして夢中になった。 それ以降の村上作品は全部リアルタイムで自分で買って読むことになった。 今回は、「村上春樹全作品1979-1989②」で。 今読み直してみると、何にそんなに驚いたのだろうと思うんだけど・・・ (慣れって怖いね)。 いろんなものを失っていく物語。 名前は忘れた「誰とでも寝る女の子」、妻、仕事、相棒、耳の美しい恋人、大切な友達。僕の青春。 取り戻すためではなく、失うための冒険。 ひとは歳とともに、時間の経過とともにどんどん何かを得ていくのだと思っていた。 あたりまえのように。 でも違う。いつのまにか失っていくんだよ。 死は特別なものじゃなく生の延長にある。確実に同じフロアにある。 それに気づかされたのかもしれないな。 " 誰にでも失いたくないもののひとつやふたつはあるんだ。君にもね " もし村上作品に出会っていなかったら。 わたしは高校の選択授業で倫理なんか取らなかったかもしれない。 大学の哲学科を受験したりしなかったかもしれない。 と、ふと思います。 責任取れや・・・笑
by yucco_mini
| 2011-02-04 13:33
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