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メタボラ / 桐野夏生 著
a0020009_2336489.jpg「破壊されつくした僕たちは、“自分殺し”の旅に出る」

衝撃的な過去とその記憶を失った“僕”が最初に出会ったのは過去を捨てて新しい自分を生きようとする昭光。
昭光が与えてくれた新しい名前“ギンジ”の人生を“僕”はいまから行きるのだ。
ぎこちなく、でも確かに築かれていく2人の友情。
蘇る過去。本当の名前。あんなにも取り戻したかったはずなのにその影に苦しむギンジ。



たぶん、彼らは何も選べなかった。
純粋であるがゆえ搾取され続ける彼らの未来。
どこにも着地できない若者たちにどこか共鳴しながら、それでも何もできないと瞬時に悟ってしまうことへの苛立ち。
細かく読んでいけばいろんな問題が提起されているし、いろんなテーマが凝縮されている。

でも結局、胸を打つのはすごくシンプルなこと。
名前なんて関係ないよね。過去なんて関係ない。
たぶんこれはギンジくんの純粋な愛に関する物語。
個人的には、すごくいい終わり方をしたなと思う。
ほんとうに、ものすごく、哀しいけど。


とてもおもしろかったです。舞台は沖縄。
沖縄に行ったことがあるとなお良いかな。
沖縄の言葉やいろんな風景をイメージできるほうがきっと物語りにより近付ける気がする。
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by yucco_mini | 2010-08-17 00:33 | books
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